牙

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(冒頭部分)

 服についた汚れを払っている蓮は放っておいて、一同は今度こそ玄関から上にあがった。
「ああ、みんな。〝彼女〟についてって。私はあとから行くから」

牙

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(冒頭部分)

「あー、来た来た」
 笑顔になった雛子の視線の先には、えんじ色の制服をまとった四人が内門をくぐるところだった。
 しかし、薄茶色の髪をした男だけが ...

つばさ

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(冒頭部分)

 気分を変えたかった。
 そこでバルコニーへ出て仕事を執り行おうとしたのだが、これは完全に裏目に出てしまった。
 あまりにも天気がよすぎる。 ...

つばさ

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(冒頭部分)

 人はなぜ争うのか、と問うたところで実際に争っている現場では無意味だ。
 翼人と人間はなぜ対立するのか、と問うたところで答えが出るはずもない。

牙

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(冒頭部分)

 竹林に囲まれた周囲は、まだ日中とは思えない静寂に包まれている。
 そこに、硬い靴音が響いた。
 ――ここは相変わらずか。
 昔来た頃と何 ...

牙

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(冒頭部分)

「もう、洋太。早くしなよ」
「うっせえな、めい。急ぐ必要ねーだろ」
 えんじ色の学生服とセーラー服をまとった二人が、やり合いながら街中の歩道を進ん ...

つばさ

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(冒頭部分)

「ベアトリーチェたちはどうしてる?」
「さっきの場所で待って――ああ、いたいた」
 前方の木の陰に、二人の姿が見えた。所在なく歩き回っていたよう ...

小説

地の文(本文)

段落は、かならず先頭を全角スペースで一字下げる。

 ノルトファリア帝国は七人の選帝侯によって分割統治されているが、かつてはそれぞれが独立した小王国だった。 しかも、元は十二の王国が存在し、ひとつが異民族との争いの中 ...

牙

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(冒頭部分)

 春だというのに過ぎゆく風は冷たく、救いを求める内面の泉を徐々に凍らせていく。
「俺のこころは、冬に逆戻り――」
 校舎屋上の手すりにもたれかかっ ...

つばさ

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(冒頭部分)

 緊急事態に似つかわしくない気持ちのいいくらいに澄んだ青空の下、全速力で北西の方角へ向かう。
 ――状況が状況だが、やっと飛べるな。
 もう人目 ...