[まとめ] 商用利用・再配布OK、利用報告の必要もない、フリーの漢字対応日本語フォント
最近では商用利用もフリーな日本語フォントが増えてきたが、デザイン利用はともかく、プログラムなどでフォントファイルそのものを使う場合、再配布もOKでないと問題が出てくる。
そこで、常用漢字に対応し、利用報告の必要がなく、商用利用できて、かつ再配布もOKなフリーフォントを集めてみた。
なお、再配布や改変についてライセンスが明記されていないものがあるものの、「自由に使っていい」などの表記がある場合は、このリストに含めている。以下の表記があるものには、少し注意してほしい。
再配布:OK?
改変:OK?
- 1. IPA系
- 2. 梅フォント
- 3. M+ OUTLINE FONTS
- 4. M+系:MigMix(ミグミックス)フォント
- 5. M+系:JKゴシック
- 6. M+系:超極細ゴシック体
- 7. Noto Sans CJK JP(源ノ角ゴシック)
- 8. 源ノ明朝
- 9. しっぽり明朝
- 10. 源流明朝
- 11. 幻ノにじみ明朝
- 12. 青梅ぷらすゴシックP
- 13. Cinecaption(しねきゃぷしょん)
- 14. フォントポにほんご
- 15. ぼくたちのゴシック
- 16. マキナス 4 シリーズ
- 17. マメロン
- 18. みかちゃんフォント
- 19. 押出Mゴシック(おしだしエムゴシック)
- 20. たぬき油性マジック
- 21. きろ字
- 22. 花園フォント
- 23. たれフォント
- 24. ふぉんとうは怖い明朝体
- 25. 補記
IPA系
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改変:OK
ライセンス:規約文書を添付すること。
IPAゴシック、IPA明朝など。
おなじみのフリーフォント。ほとんどの場合、このゴシック・明朝で十分。
IPAexは、等幅とプロポーショナルのフォントをひとつに統合したもの。
IPAmjは、漢字の種類などを拡張したもの。
改変OKなのだが、規約にユーザーが元に戻せるようにしなければならないとあるので、元ファイルを添付するか、公式サイトへのリンクを明示しておく必要がある。
梅フォント
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改変:OK
ライセンス:mplus license
明朝体とゴシック体の両方がそろっている。
ゴシック体:可変幅フォント、固定幅フォント、UIフォント
明朝体 :可変幅フォント、固定幅フォント
教科書体 :梅明朝S、梅ゴシックS
M+ OUTLINE FONTS
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改変:OK
ライセンス:独自(ほぼフリー)
やわらかい感じだが、デジタルフォントらしくきっちりとしている。無償とは思えないクオリティ。
さまざまなフォントウェイト(太さ)、等幅、プロポーショナルなどが用意されている。
残念ながら、まだ漢字で対応されていないものがあるため、後述の他のフォントと組み合わせたものが使われることが多い。
こちらのブログを見ればわかるとおり、現在も開発がつづけられている。
M+系:MigMix(ミグミックス)フォント
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改変:OK
ライセンス:IPAフォントライセンス v1.0(規約の添付)
M+の足りない漢字をIPAゴシックで補ったフォント。
単に合成しただけでなく、さまざまなバランス調整も行なわれている。
後継のMiguなどもリリースされている。
M+系:JKゴシック
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再配布:OK?
改変:OK?
ライセンス:独自
「平仮名・片仮名が女子高生風(?)な可愛いフォント」。
漢字部分はM+を利用している。そのため、平仮名・片仮名が独特で素晴らしいだけに、やや漢字と雰囲気が異なり、違和感が出てしまっているのが残念。
改変や再配布に関しては触れられていないが、「自由に使って頂いて大丈夫」とのことなので、おそらくOK。
M+系:超極細ゴシック体
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再配布:OK?
改変:OK?
ライセンス:独自
『「超極細」を目的とした 大きな紙をもとにボールペンを定規でなぞったようなイメージ』。
M+をベースに、全体の線を細くしている。
なお、そのため「小さな文字サイズでの使用の場合、印刷した時にかすれて見えなくなる可能性が高い」とのこと。
Noto Sans CJK JP(源ノ角ゴシック)
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再配布:OK
改変:OK
ライセンス:Apache license
書体:ゴシック
比較的オーソドックスなゴシックフォントで、見やすい。
GoogleとAdobeが共同で開発しただけあって、クオリティは高い。
日本語だけでなく中国語・韓国語にも対応しているため、普通の日本語フォントにはない難読漢字なども入っている。
いろいろな思惑がからんで、同じフォントでありながら会社ごと国ごとにまったく別の名前が割り当てられている。注意しよう。
源ノ明朝
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再配布:OK
改変:OK
ライセンス:SIL Open Font License 1.1
書体:明朝体
Notoと同じく、GoogleとAdobeが共同で開発したオープンソースのフォント。
比較的オーソドックスな明朝体で、くっきり・はっきりした字体。
極細から極太、さらにイタリックなど7種類のウェイトに対応している。
しっぽり明朝
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ダウンロード
再配布:OK
改変:OK
ライセンス:SIL Open Font License 1.1
書体:明朝体
源ノ明朝ベースのオープンソースのフォント。
女性的な洗練された美しさを感じさせる書体。
源流明朝の漢字を導入した『しっぽり明朝 流』も同梱されている。
源流明朝
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再配布:OK
改変:OK
ライセンス:SIL Open Font License 1.1
書体:明朝体
源ノ明朝ベースのオープンソースのフォント。
漢字の高さをそのまま、幅だけを少し減らし、字面を比較的細長くし、ひらがなとカタカナを本家より小さくしてある。
源ノ明朝の7種類のウェイトすべてに対応。
この漢字をベースとした、別の方がつくった『しっぽり明朝 流』もある。
幻ノにじみ明朝
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再配布:OK
改変:OK
ライセンス:SIL Open Font License 1.1
書体:明朝体
源ノ明朝ベースのオープンソースのフォント。
その名のとおり、文字がにじんだような見た目のデザイン。
青梅ぷらすゴシックP
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再配布:OK
改変:OK
ライセンス:mplus license
やわらかいポップな雰囲気のひらがな部分が特徴の合成フォント。
同サイトでは、他の合成フォントも公開されている。
漢字 :梅フォント
カタカナ:M+
ひらがな:独自
注意点:
・縦書きに非対応
Cinecaption(しねきゃぷしょん)
リンク
http://chiphead.jp/font/htm/cinecaption.htm
改変:不可
ライセンス:独自
映画・ドラマの字幕のような雰囲気のフォント。
現在は公式サイトが消滅してしまっているため、Vectorからダウンロードするしかない。
いろいろなところで再配布しているが、作者本人がアップロードしたものはおそらくVectorのみ。
フォントポにほんご
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改変:OK
ライセンス:IPAフォントライセンス v1.0(規約の添付)
手書き風だが、カクカクとした独特の雰囲気。
ゴシック体に近く、実際、漢字はIPAゴシックのものを利用している。
ライセンスはIPAフォントのものなので、そのライセンスに従う必要がある。
ぼくたちのゴシック
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改変:OK
ライセンス:IPAフォントライセンス v1.0(規約の添付)
やわらかい雰囲気のゴシック体。
漢字はIPAゴシックのものを利用している。
ライセンスはIPAフォントのものなので、そのライセンスに従う必要がある。
マキナス 4 シリーズ
リンク
改変:No
ライセンス:独自。ライセンス文の添付必要なし。フォント利用目的外での再配布不可。
クオリティの高い、カクカクとした特徴的な2つの字体。
「Flat 4」は、斜めのラインを強調したイタリック体的なもの。
対する「Square 4」は、その名のとおり全体的に正方形に近い輪郭をしたデザインになっている。
漢字部分も独自で、そこが他のフォントとの大きな差別化ポイントとなっている。
商標登録するロゴに使っても構わないとしている。
この作者の方は、非常にレベルが高く、かつ特徴のあるデザインのフォントを複数公開してくれている。
マメロン
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改変:No
ライセンス:独自。ライセンス文の添付必要なし。フォント利用目的外での再配布不可。
よくある丸文字タイプのものだが、全体のバランスがよく、本当に使い勝手がいい。
小売店のポップに向いているような雰囲気の字体。
漢字部分も独自で、そこが他のフォントとの大きな差別化ポイントとなっている。
商標登録するロゴに使っても構わないとしている。
この作者の方は、非常にレベルが高く、かつ特徴のあるデザインのフォントを複数公開してくれている。
なお、2019年現在公開されている「マメロン Regular」は、2020年にリリース予定の次期バージョン「マメロン Hi-Regular 4」(マキナス 4ベース)の公開と同時に、配布終了となる。
みかちゃんフォント
リンク
改変:OK(限定)
ライセンス:フォントそのものの販売は不可(改変したものを含む)。特にライセンス文などを添付する必要はない。
女性の手書き風フォント。堅すぎず崩れすぎずちょうどいい感じ。
プロポーショナルとプロポーショナルの太字のものもセットになっている。
押出Mゴシック(おしだしエムゴシック)
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改変:OK
ライセンス:M+ FONT LICENSE
細めのマジック(マーカー)で書いたような、シャープな雰囲気の字体。
M+系の「M+1c Thin」をベースにしてつくられた。
たぬき油性マジック
改変:OK(限定)
ライセンス:出版社で発行する雑誌、書籍、CD-ROMへの収録の場合は要報告。フォントやその改変物そのものの販売は禁止。
マジックで書いたような質感のフォント。
きろ字
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改変:OK
ライセンス:修正BSDライセンス
手書き風フォント。
修正BSDライセンスなので、非常に自由度が高く、かつライセンス面でも安心感がある。
花園フォント
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改変:OK
ライセンス:独自/SIL Open Font License(デュアルライセンス)
常用漢字だけでなく旧字体なども含み、さらには中国語・韓国語の漢字までも含む、ものすごい明朝体。
その分、フォントサイズが18MB超ととんでもないことになっているので、特定の用途以外ではあまり使わないかもしれない。
花園明朝A(HanaMinA.ttf)と花園明朝B(HanaMinB.ttf)があるが、後者は前者に入りきらなかった漢字のみのフォントファイル。通常は、前者を使う。
デュアルライセンスといっても、オープンソースライセンスが必要なユーザーのためにそうしているだけ。ほぼ完全フリーの独自ライセンスだと考えていい。
フォントは、明朝体の中でもエッジが立っていて全体的にシャープな印象。
派生フォントもある(公式サイトを参照)。
たれフォント
リンク
改変:OK
ライセンス:ほとんど制限なし
その名のとおり、たれた感じのフォント。
ふぉんとうは怖い明朝体
リンク
再配布:OK
改変:OK
ライセンス:IPAフォントライセンス v1.0
書体:明朝体
IPA明朝系の、わざと書体をゆがませたフォント。
補記
想像以上に数が多い。随時追加していこうと思う。