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(冒頭部分)

 春だというのに過ぎゆく風は冷たく、救いを求める内面の泉を徐々に凍らせていく。
「俺のこころは、冬に逆戻り――」
 校舎屋上の手すりにもたれかかっ ...

つばさ

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(冒頭部分)

 緊急事態に似つかわしくない気持ちのいいくらいに澄んだ青空の下、全速力で北西の方角へ向かう。
 ――状況が状況だが、やっと飛べるな。
 もう人目 ...

つばさ

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(冒頭部分)

 春とは思えぬ強い日差しが射す中を、ひとりの翼人とふたりの人間がともに北へ向かって歩いていた。
 今は、街道を少し離れた森の中にいる。さすがにこの辺りま ...

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(冒頭部分)

 いつもは静寂に包まれたリビングが、今日は常になく慌ただしい空気に包まれていた。
 それというのも、ロミオが苛立たしげにスプーンでカップを叩き、ミカが分厚 ...

つばさ

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(冒頭部分)

 つ、疲れる……
 フェリクスはこころの中で何度も何度もため息をついた。
 自分が今回の夜会の主催者なのだから仕方がないとはいえ、次から次へとあ ...

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(冒頭部分)

 蓮は、居住まいを正して女に注意を戻した。
「失せろ、女。今は見逃してやったが、次はないと思え」
『何を偉そうに』と返したいところだったが、最前の ...

つばさ

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(冒頭部分)

 後ろ姿が人混みに消えて見えなくなってから、アーデはのほほんとしている長身の男をキッと睨みつけた。
「なんで邪魔をしたの、ユーグ!」
「これはお ...

つばさ

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(冒頭部分)

 バルコニーで受ける夜の風は冷たく、酒で少し火照った体には心地よかった。後ろの広間では、未だに夜会が行われている。
 ――みんな元気ね。
 アー ...

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(冒頭部分)

 相手が術を使うことを想定しておくべきだった。今さら後悔しても遅いが。
 足を取られて動けないところへ、無数の鉄片が迫ってきた。
 それらは直前で ...

つばさ

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(冒頭部分)

 今日は、何か空気がおかしい。
 空は晴れ渡っているのだが、雰囲気がどんよりと重い気がする。それというのも、ヴァイクとリゼロッテの様子が、あの夜以来おか ...