つばさ

最新話を『小説家になろう』に投稿。
(アットノベルスにも)

(冒頭部分)

 雨が羽を重く濡らし、翼の動きを阻害する。体は命のない石のように冷え、指先の感覚が失われていく。
 ヴァイクは、必死にな ...

つばさ

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(アットノベルスにも)

(冒頭部分)

 だが、ゴトフリートの異変に気づいたのはそのときだ。
 額に大粒の汗をかき、呼吸が荒くなっている。
 それでもゴ ...

つばさ

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(アットノベルスにも)

(冒頭部分)

 あれは本当にひどい戦だった。もちろん、『いい戦』など初めからあるはずもない。だが同じ戦でも、あのときのものは記憶がまったく薄ら ...

つばさ

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(アットノベルスにも)

(冒頭部分)

 オトマルが覚悟を決めた頃、フェリクスはすでに上階への階段を駆け上がっていた。
 思ったとおり、立ちはだかる者はまったく ...

つばさ

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(アットノベルスにも)

(冒頭部分)

 雨が上がりはじめた。
 しかし、未だ空には雲が厚くたれ込め、そろそろ中天に差しかかっているはずの太陽を完全に遮っている ...

つばさ

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(アットノベルスにも)

(冒頭部分)

 戦とは恐ろしいものだ。
 どんなに綿密な作戦を練ったとしても、たったひとつの不確定要素によって戦局ががらりと変わってし ...

つばさ

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(アットノベルスにも)

(冒頭部分)

 目の前で、ひとり、またひとりと同胞が血に塗(まみ)れ、薄汚れた大地に倒れ伏していく。
 今や、大神殿前の広場は騎士や兵 ...

つばさ

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(アットノベルスにも)

(冒頭部分)

 ヨアヒムは混乱の渦に翻弄されながらも、ひたすらに大門へ向かって走りつづけていた。
 これだけ騒然となった帝都の中にいて ...

つばさ

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(アットノベルスにも)

(冒頭部分)

 森の空気は冷たく、帝都の喧噪が嘘のようにあたりは静まり返っている。響くのは雨の音ばかりで鳥の鳴き声すらしない。
「なん ...

つばさ

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(アットノベルスにも)

(冒頭部分)

 低い雲が凄まじい勢いで流れていく。
 ここまでは、あらゆることが順調に推移していた。
 狙いどおり宮廷軍を一気 ...