[OS] 無料のWindows互換OS「ReactOS」バージョン0.3.17を使ってみた:QEMU版

ReactOSとは

Windows NT系のOSと互換性を保つ目的でいちからつくられたオープンソースのOS。

要するに、Windows XPやWindows 2000のアプリ(ソフトウェア)が動くということ。

著作権など知的財産権問題を回避すべく、厳しいソース管理の下で開発が進められている。

現在はまだアルファ版の段階。

利用方法

正式にインストールしなくても、仮想環境(VM:Virtual Machine)で簡単に試せる。

ReactOSでは、以下の「プリインストール版」=仮想環境が組み込まれたものがあらかじめ用意されている。

  • QEMU
  • VMware
  • Virtual Box

これらを使えば、フリーウェアのネイティブアプリを使う感覚で気軽に楽しめる。

QEMU版を使ってみる

ここでは、軽量で手軽なQEMU版を使うことにした。

容量は200MB程度で、起動は思いのほか速い。

プリインストールされたアプリに関しては、特に問題もなく動作。一部、ソリティアなどのゲームを試してみたが、問題なく動いた。

ただ、残念ながら「React App Manager」というパッケージマネージャらしきものでいくつかダウンロード -> インストールを試してみたが、どれもうまくかなかった。

ダウンロードはできていたので、おそらくネットワーク周りはそれなりに動いていると思われる。

他のドライバ類もこれといって設定の必要もなく、マウスやキーボードも普通に動くが、マウスではマウスホイールが反応せず、キーボードでは英数字以外のキーがほとんどずれてしまっていた。

あと、気になるところといえば、GUIの描画が安定しないこと。昔のOSやブラウザのように、再フロー(再描画)が目に見えてわかるレベル。

まとめ

久しぶりの更新ということで期待していたが、現状、まだまともに使えるレベルではなかった。

とはいえ、将来的にWindows NT系のアプリが問題なく使えるようになったらすごいことだと思う。Windowsを使いたくなくても使わざるをえない状況は多く、そういったときにわざわざ有料の正式版を買わずとも「とりあえず動かせる」なら有用だ。

気長にこれからの開発を待ちたい。