[つばさ] 最新話を投稿:第三章 再会 第五節――ファンタジーのオリジナル長編小説

最新話を『小説家になろう』に投稿。

(冒頭部分)

 どうしてこんなことになったのか。
 ついこの間まですべてが順調だった。それがわずか――わずか一度の戦いですべてが引っくり返った。
 ――これが運命だとでもいうのか。
 理不尽な思いが心をしめつける。すべてが必然だというなら、あの敗北さえも定められていたことなのか。
 この苦境も。
 この怒りも。
 この憎しみさえも。
 ――すべてが消えてくれたらいいのに。
 あらゆる存在が消えてしまえば、自分もこの苦しみから解放されるだろう。
 何も悩まなくて済むだろう。
 誰にも蔑まれずに済むだろう。
 片翼は、ただの重りでしかなかった。

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