つばさ

最新話を『小説家になろう』に投稿。

(冒頭部分)

 気分を変えたかった。
 そこでバルコニーへ出て仕事を執り行おうとしたのだが、これは完全に裏目に出てしまった。
 あまりにも天気がよすぎる。 ...

つばさ

最新話を『小説家になろう』に投稿。

(冒頭部分)

 人はなぜ争うのか、と問うたところで実際に争っている現場では無意味だ。
 翼人と人間はなぜ対立するのか、と問うたところで答えが出るはずもない。

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(冒頭部分)

 竹林に囲まれた周囲は、まだ日中とは思えない静寂に包まれている。
 そこに、硬い靴音が響いた。
 ――ここは相変わらずか。
 昔来た頃と何 ...

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(冒頭部分)

「もう、洋太。早くしなよ」
「うっせえな、めい。急ぐ必要ねーだろ」
 えんじ色の学生服とセーラー服をまとった二人が、やり合いながら街中の歩道を進ん ...

つばさ

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(冒頭部分)

「ベアトリーチェたちはどうしてる?」
「さっきの場所で待って――ああ、いたいた」
 前方の木の陰に、二人の姿が見えた。所在なく歩き回っていたよう ...

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(冒頭部分)

 春だというのに過ぎゆく風は冷たく、救いを求める内面の泉を徐々に凍らせていく。
「俺のこころは、冬に逆戻り――」
 校舎屋上の手すりにもたれかかっ ...

つばさ

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(冒頭部分)

 緊急事態に似つかわしくない気持ちのいいくらいに澄んだ青空の下、全速力で北西の方角へ向かう。
 ――状況が状況だが、やっと飛べるな。
 もう人目 ...

つばさ

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(冒頭部分)

 春とは思えぬ強い日差しが射す中を、ひとりの翼人とふたりの人間がともに北へ向かって歩いていた。
 今は、街道を少し離れた森の中にいる。さすがにこの辺りま ...

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(冒頭部分)

 いつもは静寂に包まれたリビングが、今日は常になく慌ただしい空気に包まれていた。
 それというのも、ロミオが苛立たしげにスプーンでカップを叩き、ミカが分厚 ...

つばさ

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(冒頭部分)

 つ、疲れる……
 フェリクスはこころの中で何度も何度もため息をついた。
 自分が今回の夜会の主催者なのだから仕方がないとはいえ、次から次へとあ ...