[つばさ] 最新話を投稿:終章 明日へ向かって 第三節――無料で読めるファンタジーのオリジナル長編小説

最新話を『小説家になろう』に投稿。
アットノベルスにも)

(冒頭部分)

 この宮殿から見える帝都の景色は、わずかな時間で一変してしまった。
 家屋の多くが潰れ、衛兵の詰め所など帝国の各施設も壊滅的な打撃を被った。
 道は、飛行艇の落下と騎馬の疾走のせいで荒れ果ててしまっている。
 そして、その壮麗さが諸外国でも絶賛されるほどの大神殿も、外壁のあちらこちらがはがれ落ち、今は見る影もない。
 普通なら絶望感しか引き起こさないそんな光景でも、フェリクスはけっしてすべてを否定的にとらえているわけではなかった。
 確かに、美しき帝都はほんの数時間のうちに呆然とするほどに破壊されてしまった。
 しかし、その戦いが集結してからわずか数日のうちに、すでに驚くほど復興は進んでいた。破壊は早かったが、そこからの回復もまた早かった。

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