Chrome拡張機能Taberarelooを今から使う方法:パッチや設定などについて Tumblrなどへクロスポスト

2022 年 12 月 14 日

Taberarelooとは、TwitterやTumblrなど各種SNSやブログへ特定の投稿を簡単にクロスポストできる、Google Chrome向けの拡張機能(extentions)。

オープンソース化されているがかなり以前から開発が止まっており、一応は動作するものの初期設定のままでは肝心のソーシャルサービスへの投稿が失敗してしまうことも多い。

ただし昔から、Taberarelooを修正するためのパッチ(修正用プログラム)をユーザー自身がみずから適用できる機能が実装されており、しかも有志が主要なパッチをすでにいくつか提供しているため、それを使えば現在でも十分使える拡張機能だ。

ここでは、そのための方法を順を追って解説する。

【画像】Taberarelooのオプション画面

注意点

このTaberareloo、実は各サービスが正式に提供する公開機能(REST APIなど)を利用するのではなく、各サービスのWebサイトを解析して、表面上そこから記事を投稿したかのように見せかけて送信するシステムになっている。

そのため、本家の側がWebページ、特に投稿欄の仕様を変更すると突然使えなくなってしまうことも多い。

Twitterのような有名なサービスの場合、有志がすぐに最新パッチを提供してくれることもあるが、そうでなかったら結局は自分でなんとかするしかなくなってしまうので、そこは覚悟して使うようにしよう。

ただ一方でメリットもあり、公開APIがないようなWebサービスでも投稿ページの解析さえすれば対応は可能なことで、つまりメリットとデメリットが表裏一体ともいえる拡張機能だ。

本体のインストール

本体そのものは今でもChrome ウェブストアで提供されているので、そこから普通に導入するだけ。

Taberareloo – Chrome ウェブストア

各種パッチのインストール

ありがたいことに、Web上にあるパッチ本体のテキストファイルをChromeのタブで表示した状態で右クリックすると、そのメニューから簡単に導入することができる。

右クリックメニュー
>Taberareloo
>Patch – Install this

【画像】Taberarelooの右クリックメニュー

または――

Taberareloo拡張機能アイコンを右クリック
>オプション
>パッチ
>画面上部「ファイルを選択」
>インストール

主要サービス向けのパッチは以下のとおり。

はてなブックマーク
Tumblr
Twitter
Twitterタグ変換
* TaberarelooのタグをTwitterのハッシュタグ「#○○」の形式に変換させるためのパッチc

他にもパッチが存在しているかもしれないが、現在筆者が把握しているのはこれだけ。

パッチの更新

昔は自動更新されていた気がするが、今はオプションの「パッチ」ページの「更新を確認」ボタンでも反応がないため、手動で再インストールしかないようだ。

ただし、古いものをアンインストールする必要はなく、そのまま上書きでOK。

パッチの作り方

情報は非常に限られているので、最終的には自分で拡張機能や各パッチのソースコードを読み込んでやっていく必要がある。

パッチが効かなくなったときの対処法

ときおり、投稿先サービスの仕様が変わったわけでもないのに、なぜか投稿が失敗してしまうことがあるが、こういったときはTaberareloo本体がパッチを認識できていない場合があるので、インストールし直すといい。

アップデート時と同じようにすでに適用済みのパッチをいちいち削除する必要はなく、上記のやり方でそのまま上書きするだけでOK。

投稿の方法

【画像】Taberarelooの投稿画面

【投稿画面QuickPostForm(ダイアログ)の表示】

投稿したい対象の上で右クリック(Webページ、画像、テキストの選択範囲など)
>Taberareloo
>「Form – Link」など投稿したいタイプを選ぶ

* 厳密には、ダイアログというより拡張機能専用のChromeサブウィンドウが表示される。

単純に自分が書き込むテキストを投稿したい場合は、画面右上のTaberarelooアイコンを左クリックするだけでも投稿画面を表示させることができる。

【実際の投稿】

基本的には、投稿画面の見た目どおり。

唯一の注意点はタグ。

投稿先のWebサービスやSNSがハッシュタグなどに対応していたとしても、入力したはずのタグが反映されない場合があるが、そのほとんどがTaberareloo側が原因。

つまり、Taberareloo本体かパッチが対応するのを待つか、自分で開発するしかないということになる。

なお、画面上部の「▼」マークをクリックすれば、URLなど隠されていた項目が表示される。

【タグの自動補完】

一部のサービスの登録済みタグを読み込んで、投稿する際のタグの入力時にインクリメンタルサーチで候補を表示したり、投稿にタグを自動でつけてくれたりする機能もあるが、うまく動かないことが多く、ときには誤作動(誤入力)まであるのであまり期待しないほうが無難だ。

動いたらラッキーくらいに思っておこう。

オプション画面
>ポスト関連
>「クイックポストで使うタグの取得元」でHatenaBookmarkなどを選択
>タグの自動決定

デフォルト投稿先の変更

【画像】Taberarelooの設定画面:デフォルト投稿先

投稿するページやファイルの種類に応じて変更することができる。

Taberarelooのオプション画面
>デフォルトのポスト先
>該当箇所をクリック
>「保存」ボタン

投稿のたびに対象となる投稿先のサービスを指定できるが、チェックマークのアイコンの部分を何度かクリックし、それが緑になったところが初期状態での投稿先になる。

正直、赤い×と無印の違いはよくわからない(おそらく投稿画面で候補に表示するか否かの設定だと思われる)。

変更後は、画面下部にある「保存」ボタンを押さないと変更が反映されないので気をつけよう。

非対応のSNS・サービス

残念ながら、パッチすら対応していないSNSなどWebサービスもある。

また、そもそもうまく動作しない「投稿元の」=現在表示中のWebページも存在し、これらは自分でパッチをつくらないかぎり基本的にどうしようもない(YouTubeなど)。

他の機能

「ポスト時に通知を表示する」や「AmazonアフィリエイトID」など他にもいろいろな機能がある(あった)が、今は基本的にはまともに動かないと考えたほうがいいだろう。

まとめ

現在ではすでに古い拡張機能で、昔に比べてユーザー数も減っており、本体の開発も長く止まったままだ。

個別のサービスが提供している細かい機能には対応できておらず、結局は公式の投稿機能を使ったほうが便利なことも多い。

しかも現在ではWebサービス、特にSNSごとに目的を変えて投稿しているユーザーが多く、かならずしも同じ投稿を複数サービスへクロスポストする必要性があるわけではなくなってきた。

要するに、無理をしてまでTaberarelooのような機能を使わなくてもいい状況なのだが、特定のURLをSNSだけでなくブックマークもしたいというような場合などに意外とまだ役に立つこともあるだろう。

* 本体の開発が止まっていても、とりあえず今はまだまともに使えることは間違いない。