[つばさ] 最新話を投稿:第五章 真実 第四節――無料で読めるファンタジーのオリジナル長編小説

最新話を『小説家になろう』に投稿。
アットノベルスにも)

(冒頭部分)

〝極光|(アウローラ)〟の連中が撤退するのを見届け、ゴトフリートは我知らず皮肉げな笑みを浮かべていた。
「何がおかしい?」
 すぐ隣から、不機嫌そうな声が上がった。
「いや、世の中、上には上がいるものだと思ってな」
「俺たちの中には、まだ入ってから日の浅い者も多い。連係が思ったほどうまくいっていないだけだ」
「そうか」
 ことさら彼らを責めるつもりはなかった。というよりも、収穫のほうが多かったほどだ。
 飛行艇の弱点、空中での襲撃の有効性が確認できた。これはなかなか試せないことだけに、ノイシュタット侯に感謝しなければならないことであった。
「ですが、閣下。アウローラが敗れたことは事実です。今回の作戦が失敗したことよりも、あの翼人たちのほうが問題なのでは?」
 背後からそう指摘したのは、金髪の美女――ゴトフリートの副官ルイーゼであった。

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