おすすめモバイルWi-Fi料金比較:通信量無制限のプランを中心に紹介―ルーターの価格やWiMAX2+・ワイモバイルのポケットWi-Fiなどについて
ここでは、モバイルWi-Fi(ポケットWi-Fi)について、使い放題のプランを優先して、各サービスの価格や内容を比較・紹介する。
携帯電話キャリアのサービスと同じく、契約内容が複雑で実際の費用がどれほどなのか非常に難解なので、税込価格を計算しながらできるだけわかりやすく解説していく。
モバイルWi-Fiとは
ポケットWi-Fi(ワイファイ)とも呼ばれる、どこでもWi-Fiが利用できるサービス。
モバイルWi-Fiルーターの端末を持ち歩けば携帯電話回線と同じように使えて、通信速度もLTEと遜色ない。
モバイルと名はついているもののあくまでWi-Fiなので、スマートフォン(スマホ)だけでなくノートPCや携帯ゲーム機も、もちろん接続可能。
ただし、LTEと比べると接続可能エリアが狭く、また地下などでは接続しづらいこともある。
元々、UQコミュニケーションズのWiMAXとワイモバイルのポケットWi-Fiが主流だった。
しかし2019年12月現在、モバイルWi-Fiの代名詞ともなったポケットWi-Fiの受付は行われていない。
そして今のところ、携帯キャリア大手のドコモはモバイルWi-Fiのサービスを行っていない。
WiMAX
本来は、Wi-Fiの通信規格のひとつ。
それをモバイルWi-Fiに利用したサービスが、UQコミュニケーションズのWiMAXになる。
同社などは現在の規格を「WiMAX 2+」と称しているが、国際規格としてはWiMAX 2.1のこと。
公式サイトの価格表示に要注意
各サービスで自社の価格を大々的にアピールしているが、それらはほぼすべて最初の1か月・2か月の税抜割引料金でしかない。
注目すべきは2~3年間の割引価格と、その後の最終価格ということになる。
なお、本稿では数か月や1年間といった短い期間の割引料金は、特に長く使いつづけるユーザーにとってはあまり意味がなく、場合によってはその料金が基準であるかのような誤解を生んでしまうリスクがあるため省略してある。
ユニバーサルサービス使用料
ほとんどのサービスが携帯電話回線を利用しているので、その利用の場合と同じくユニバーサルサービス使用料が必要になる。
ユニバーサルサービス制度とは、電話回線の全国的な維持のために必要な費用をみんなで負担するもの。
ただ、この料金が全体のサービス料金に含まれるかどうか、公式サイトの情報では非常にわかりづらい。
本稿ではできるだけ調べたものの、はっきりしないサービスもある。
表記があるものでも小さく書かれているだけなので、少額であっても注意するようにしよう。
その他の注意点
ここでは基本的に、1か月あたりの通信量に制限のない、使い放題に近いプランのみ紹介。WiMAXでいえばギガ放題プラン。
また、短期間レンタル系のサービスは除外してある。
表記のある/なし
各サービスの説明においては、表記していない部分もある。
これは、公式サイトの情報からは把握できなかったためで、けっして「~がない」ことを示しているわけではない。
たとえば、違約金についての表記がない場合、それは「違約金が発生しない」という意味ではなく、あくまで「公式サイトに情報を見つけられなかった」という意味でしかない。
また「?」がついている項目も、第三者による情報など公式の情報では確認できなかったことを示している。
注意してほしい。
回線速度
基本的にWiMAXが最も速く、他の通信量無制限のサービスは遅い。
ただ、同一回線の場合でも、使用するルーターによって大きく差が出ることもある。
この辺は、各サービスの詳細をきちんと確認するようにしよう。
回線速度の安定度
ほぼすべてのサービスがベストエフォート型。
端的に言えば、同一回線を多人数で共有するため、場所や時間帯によっては速度が公称値よりも落ちることがよくあるということ。
一部のサービスで「光通信など固定回線より安定して速度が出る」とうたっているが、実際には大都市の駅周辺など、利用者が多いところでは公称値より大幅に速度が低下する。
この点に関しては、むしろ固定回線とあまり変わらないと考えたほうがよさそうだ。
用語
ルーター
回線とユーザーの端末を中継する端末。
要するに、モバイル用のWi-Fiルーターということ。
レンタルで故障・紛失などが起きた場合、2万円前後の高額な補償金を課されるが、通常の携帯電話サービスでもSIMカードを損壊・紛失すると、結局は同じくらいとられるのであまり気にする必要はない。
違約金
契約期間中に契約解除する場合に支払う手数料のこと。サービスによって、契約解除料、解約手数料などいろいろな呼び方がある。
この違約金は基本的に契約後の期間が長くなるにつれ下がっていき、最終的には契約期間満期でゼロになるが、このページでは基本的に最初の期間の額を表示している。
支払い方法
大半のサービスがクレジットカードにのみ対応。
これはおそらく、決済にかかわるコストと本人確認の手間を減らすためだろう。
ただ、一部のサービスでは、携帯電話の契約ではないのに別途本人確認が必要なものもある。
なお、ほぼすべてのサービスでデビットカードは使えないので注意しよう。
本人確認書類の有無
サービスによっては携帯電話サービスの契約と同じで、運転免許証や保険証などの本人確認書類の提出が必要になる。
ほとんどの場合、スマートフォンなどでその写真を撮ってWeb経由で送信すればいいだけなのだが、面倒といえば面倒。
なぜ携帯電話サービスではないのに本人確認が必要になるのかというと、どうやら携帯電話回線を利用するために契約ごとに電話番号を割り当てている場合があるためのようだ。
おそらく、本人確認の必要のないサービスは自社が電話番号を持つ形にしていると思われる。
この点に関しては、公式サイトの内容だけではわかりづらい部分が多々あるので、個人情報の扱いが気になる方は注意しよう。
(そもそも、クレジットカードで十分、本人確認はとれているはずなのだが……)
乗り換えキャッシュバック
他社のサービスから乗り換えるときに、前のサービスの違約金の支払いを乗り換え先サービスの提供者側が負担してくれること。
携帯電話キャリアのサービスでよくあるもの。
充電器・クレイドル
ほとんどのサービスが、端末の充電器・クレイドルなど付属品は別料金という形になっている。
タイプが同じならば既製品を使えるようだが、持っていない場合は別途購入するか、サービス契約時にセットで買うしかない。
結論
結論を先に言ってしまうと、2019年12月現在、価格では独立系の通信量無制限サービス、速度・安定度でいえばWiMAX系が人気。
価格的には「Mugen WiFi」(解説)と「DTI WiMAX2+」がそれぞれ、最終的な月額料金では最安のようだ。
ただ、安いところほどアフターサービスに物足りなさがあるようなので、自分に合ったプランをそれぞれ検討しよう。
1か月50GBまでの制限があってもさらに安くということなら「ExWi-Fi」(解説)がいいかもしれない。
各社の料金設定
他のモバイル通信サービスと同じく、各企業が新規ユーザーの獲得を重視して最初の2~3年間の料金を大幅に割引しているサービスが多い(特にWiMAX系)。
その場合、裏を返せば長く使いつづけるユーザーほど割りを食う形になってしまっている。
本来、優良顧客であるはずの長期ユーザーのデメリットのほうが大きいというのはおかしいはずだが、これが日本の通信サービスの現実だとしかいいようがない。
ともかくそういった契約内容だと、とりあえず2~3年の契約をして、その満了後に別のサービスへどんどん乗り換えるというのが一番賢いやり方になる。
モバイルWi-Fiの場合、Webでの契約が簡単なので比較的それをしやすいだけに。
この点に関しては、WiMAX系よりも以下の独立系Wi-Fiサービスのほうが料金設定がわかりやすく、長く使いつづける場合は結果的に安くなることも多い。
通信量無制限:おすすめモバイルWi-Fiサービス
ここでは、現状、特にオススメできる通信量無制限のサービスについて紹介。
(結果的に、WiMAX以外のものとなっている)
値段がリーズナブルで料金プランがわかりやすいものが多い。
ただしその分、通信速度は低めで、おおよそ下り最大150MbpsとWiMAXの3分の1程度しかない。
Mugen WiFi
通信量:無制限
初回費用:円(税抜3000円)
月額料金:端末代金込み
最終料金:税込円 税抜3280円
違約金:円(税抜9000円):1年間
契約期間:3年
申し込み方法:Web
支払い方法:クレジットカード
本人確認:なし?
運営:surfave(2019)
【通信速度】
ダウンロード最大:150Mbps アップロード最大:50Mbps
通信量無制限のサービスの中では、おそらく最安。
料金がずっと据え置きと、非常にわかりやすいプラン。
違約金についても、必要なのは最初の2年間だけで、以降はどのタイミングで解約しても0円となっている。
「30日おためし全額返金保証」という試用サービスもやっているので、初めての人にはちょうどいいかもしれない。
また、海外での利用も可能。その際は手続き不要で、使った分だけ請求される形になる。
よくばりWiFi
通信量:無制限
初回費用:円(税抜3800円)
月額料金:端末代金込み(レンタル)
最終料金:税込円 税抜3450円
契約期間:2年
申し込み方法:Web
支払い方法:クレジットカード
運営:エクスゲート(2017)
【通信速度】
ダウンロード最大:150Mbps アップロード最大:50Mbps
2年契約のみと、シンプルで非常にわかりやすいプラン。
海外でも利用可能(別料金)。
なお、違約金が発生するのかしないのか、公式サイトの情報ではわからなかった。
FUJI WiFi
通信量:無制限/200GB/100GB/50GB、他
初回費用:円(税抜3000円)
月額料金:
無制限(端末レンタル)/月間200GB(SIMカード):最終料金:税込円 税抜3980円
月間100GB:最終料金:税込円 税抜3480円
月間50GB:最終料金:税込円 税抜2980円
最安料金:12か月分一括払い
無制限(端末レンタル)/月間200GB(SIMカード):最終料金:税込円 税抜3480円
月間100GB:最終料金:税込円 税抜2980円
月間50GB:最終料金:税込円 税抜2480円
違約金:なし(そのかわり一括払いの返金もなし)
契約期間:1か月~12か月(一括払い)
申し込み方法:Web
支払い方法:クレジットカード、atone(スマホ決済)
法人向けプラン:あり
本人確認:あり
海外対応:あり
運営:レグルス
SIMカード・プランでは通信量無制限のサービスがないかわりに、200GBプランがある。
また、WiMAX 2+のプランもあるが、こちらも対応しているは端末レンタルの場合のみ。
モバイルWi-Fiの分野では珍しいSIMカード・プランなら、要するに自分の好きなスマートフォンやルーターを直接使えるということ。
端末レンタルのプランと価格は基本的に変わらないので、自分のスマートフォンでしか使わない人や、すでにルーター端末を持っている人にとっては大きいだろう。
一方、端末レンタルでこの価格設定をどう考えるか。
100GB/50GBのプランでは、12か月分一括払いではおそらくこのサービスが最安。
全体的にいろいろな要素を削って安く提供しているようだ。
通信速度については公式サイトに記述がなかったため、正直どれくらいなのか判然としない。
どんなときもWiFi
初回費用:円(税抜3000円)
月額料金:端末料金込み(レンタル)
最終料金:2年契約(2年後)・口座振替:税込円 税抜4410円
最終料金:2年契約・クレジットカード支払い(2年後):税込円 税抜3980円
最安料金:2年契約・クレジットカード支払い(2年間):税込円 税抜3480円
違約金:税込円 税抜19000円(1年間)
契約期間:2年
申し込み方法:Web
支払い方法:クレジットカード、口座振替
本人確認:あり
海外対応:あり
運営:グッド・ラック
【通信速度】
ダウンロード最大:150Mbps アップロード最大:50Mbps
主要3キャリア(メガキャリア)すべてのLTEに対応し、通信状況に応じて最適な回線に自動的に切り替わるサービス。
SIMカードは不要。クラウドで通信情報を持つ仕組みを導入しているため。
料金プランもシンプルでわかりやすい。
さらに、海外でも利用可能。ただし、さすがに有料で、1日あたりの料金を別途支払う必要がある。
なお、端末は無償レンタルという形になるので、契約終了後はそれを返却する必要がある。
ただ、端末はレンタルなのに、故障やバッテリー劣化による交換の場合、税込円(税抜18000円)と高額になる。
ユーザー側の責任ならともかく、バッテリー劣化はどうしようもない気がするが、それ以前になぜ「レンタル」なのに無償交換に対応しないのだろうか……
* 同じグッド・ラック社が運営する「NEXTmobile」(解説)は、サービス内容は限られるものの、料金の面ではさらに安くなっている。
NEXTmobile
初回費用:円(税抜3000円)
月額料金:端末代金込み
最終料金:2年後:税込円 税抜3600円
2年間:2年契約・クレジットカード支払い:税込円 税抜3100円
違約金:税込円 税抜19000円(1年間)
契約期間:2年
申し込み方法:Web
支払い方法:クレジットカード
本人確認:あり
運営:グッド・ラック
ソフトバンク系の回線を利用したサービス。
「どんなときもWiFi」(解説)と同じグッド・ラックが運営している。
なお、使い放題のプランにおける支払い方法は、クレジットカードのみ(他のプランでは、口座振替にも対応している)。
その他モバイルWi-Fiサービス
以下は「WiMAXのみ以外」のサービスについて。
一定の通信量制限はあるものの、その分料金が控えめで使い方によってはかなりリーズナブル。
それがだいじWi-Fi
通信量:1か月100GB/50GB、他(プランによる)
初回費用:円(税抜3000円)
月額料金:端末代金込み(買取)
月間100GB:税込円 税抜3183円
(税抜:基本料金3180円+ユニバーサルサービス料3円)
月間50GB:税込円 税抜2983円
(税抜:基本料金2980円+ユニバーサルサービス料3円)
違約金:円(税抜9500円)
契約期間:3年(自動更新)
申し込み方法:Web
支払い方法:クレジットカード
本人確認:あり
運営:ソリューションネットワーク
普通に使っている分には月間50GBを超えることはめったにないはずなので、月額税込円(税抜2980円)というのは十分魅力的。
ただ、100GBのプランと比較して、月当たり200円の差しかない。だったら、そちらを選んだほうがいい気もする。
他にも、20GB/30GBのプランもそれぞれある。自分の利用状況に合ったプランを選ぼう。
ExWi-Fi
通信量:1か月50GB
初回費用:円(税抜3000円)
月額料金:端末代金込み
最終料金:税込円 税抜2983円
(基本料金2980円+ユニバーサルサービス料3円):税抜
違約金:円(税抜9500円)+端末代の残り
契約期間:3年(自動更新)
申し込み方法:Web
支払い方法:クレジットカード
本人確認:必要
運営:ファイナルブルー
【通信速度】
LTE:ダウンロード最大:150Mbps アップロード最大:50Mbps
3G: ダウンロード最大:42Mbps アップロード最大:5.76Mbps
通信量は1か月50GBまでという制限があり、計算上、WiMAXの半分程度となる。
とはいえ、通信量に関してはそれ以外に制約がなく、その期間内にどういう使い方をしてもいい。
たとえば、3日で50GB使い切るといった極端な利用方法でもOKということ。
料金は契約期間による変動のない固定制で、ユーザーにとって非常にシンプルでわかりやすい。
特に、長く使いつづける場合はメリットが大きい。
初期の割引がないものの、その分、月額料金は十分安い。
「月間50GB以上も使うことはまずない」というユーザーにとっては、現状こちらがもっともオススメできるサービスとなる。
ただ、公式サイトの情報がわかりづらく、サービスのくわしい情報は「POINT 4」の下部にある小さいエリアをスクロールして表示させる必要がある。
縛りなしWiFi
通信量:1日2GB(月間約60GB)
初回費用:円(税抜1000円)
月額料金:端末代金込み(買取)
契約期間なし:最終料金:税込円 税抜3300円
3年契約:最終料金:税込円 税抜2800円
違約金:
契約期間なし:0円(なし)
3年契約:円(税抜15000円)+円(税抜1200円)×契約残月数
契約期間:3年(自動更新)
申し込み方法:Web
支払い方法:クレジットカード
運営:クーペックス(2017)
すべての面で、サービス内容がシンプルでわかりやすいサービス。
月間の通信量を無制限としているが、日ごとの通信量の制限が「1日2GBまで」なので、もちろん実際には月間約60GBまでということになる。
2GBだと常に通信量を気にしながら使うことになりそうだが、仮に使用量がそれを超えたとしても制限される期間は当日のみ。
翌日にはすぐリセットされるので、月末まで待たされるということがない。
ただ、OSやアプリのアップデートだけでも1GB超のものも珍しくないので、正直、固定回線代わりに使うのはかなり厳しいはずだ。
ここをどう考えるかで評価が変わるだろう。
一方、契約内容は初期の割引のない2種類のみと、非常にシンプル。
「縛りなしプラン」では、その名のとおり契約期間に制限がなく、いつでも解約できる。
しかも、違約金なし。
逆に3年契約の「縛っちゃうプラン」では、月額料金が安くなる分、違約金は「円(税抜15000円)+円(税抜1200円)×契約残月数」とかなりの額になるので、ここは十分注意しよう。
また、このサービスではソフトバンクとWiMAXの両方の端末に対応しているが、下記のWiMAX「ハイスピードプラスエリアモード」を一度でも使ってしまうと、円(税抜1005円)かかり、しかも月間の通信量がWi-Fi側も含めて7GBまで制限されてしまう。
ただ、端末は指定できないので、ソフトバンク側・WiMAX側かは商品が到着するまでわからない……
WiMAXのサービスについて
基本的にすべてUQ WiMAXのMVNOなので、細かい部分に差があるだけで全体としては価格・サービス内容ともに、たいして変わりがない。
料金も最初の2年間がさまざまな割引で少し違いが出ているのみであって、2年経過後(3年目以降)はほとんど差がない。
だったら素直に、信頼性の高い有名企業のサービスを選択したほうがいい気もする。
なお、UQコミュニケーションズの親会社であるauもWiMAXのサービスを行っていたが、現在ではすでに新規受付を終了している。
高速LTE通信も可能
大半のサービスでWiMAXとは別に、「ハイスピードプラスエリアモード」と呼ばれる1.2Gpbsの高速LTE通信も可能。
中には通常料金に含まれている、つまり追加料金なしで使えるサービスもある。
通常速度も高速
上記のハイスピードプラスエリアモード以外でも、最大440Mbpsと高速。
通信量の制限
「ギガ放題」という名前で「月間の通信量無制限」をうたっているが、実際には使い放題ではなく、3日間で10GBまでという制限がある。
つまり、1か月(30日)あたり100GBまでという制限があるのと同じこと。
また、上記のとおり高速LTEに追加料金なしで対応しているサービスが多いが、使用量は月間7GBまでで、それを超えるとなぜか、WiMAX側の通信も翌月まで大幅に速度制限されてしまうので、本当に注意しよう。
各社の料金設定
他のモバイル通信サービスと同じく、各企業が新規ユーザーの獲得を重視して最初の2~3年間の料金を大幅に割引しているため、裏を返せば長く使いつづけるユーザーほど割りを食う形になってしまっている。
本来、優良顧客であるはずの長期ユーザーのデメリットのほうが大きいというのはおかしいはずだが、これが日本の通信サービスの現実だとしかいいようがない。
ともかくそういった状態なので、とりあえず2~3年の契約をして、その満了後に別のサービスへどんどん乗り換えるというのが一番賢いやり方のようだ。
モバイルWi-Fiの場合、Webでの契約が簡単なので比較的それをしやすい。
料金プラン
「ギガ放題」以外にも通信量を抑えたプランを用意しているサービスが多いが、なぜかあまり料金設定に差がない。
だったら、素直にギガ放題プランを選んだほうがいい気がする。
支払い方法
基本的にクレジットカードのみ。
銀行の口座振替に対応していても、月額料金が割高になってしまう。
au スマートバリュー mine
WiMAX 2+とauスマホを同時に契約していると、大半のサービスでスマホ料金の割引を受けられる。
WiMAXサービス一覧
最終料金を優先して表示している。
また、契約後数か月間の短い期間の割引はあまり意味がないので割愛してある。
DTI WiMAX2+
初回費用:円(税抜3000円)
月額料金:端末代金込み
最終料金:2年契約(3か月後):税込円 税抜4300円
(+LTE別料金)
最終料金:3年契約(3か月後):税込円 税抜3760円
違約金:*なし
契約期間:2/3年
申し込み方法:Web
運営:DTI(ドリーム・トレイン・インターネット)
WiMAXサービスの中では特に、全体的にサービス内容がシンプルでわかりやすい。
割引期間が3か月間のみだが、その分、最終料金が他のサービスよりだいぶ安く、長く使いつづけたいユーザーにとっては、非常にいいだろう。
また、違約金はなんと「なし」。
ただし、2年契約の場合はLTEが有料になる。
GMOとくとくBB
初回費用:円(税抜3000円)
月額料金:端末代金込み
最終料金:3年契約(3年後):税込円 税抜4263円
3年契約(3年間):税込円 税抜3480円
違約金:(1年以内)円(税抜19000円)
契約期間:3年
申し込み方法:Web、電話
運営:GMOインターネット
大半のサービスが割引期間を2年に設定しているなか、このサービスでは3年間割引が続く。
割引、最終価格ともに他と遜色ない。
契約から2年9か月たったあとならば、端末を手数料3000円で最新機種と交換できるように、長期契約ユーザーへの配慮もうかがえる。
2019年12月現在、 キャッシュバックキャンペーンを行っている。
Smafi WiMAX(スマフィワイマックス)
初回費用:円(税抜3000円)
月額料金:端末代金込み
最終料金(3年後):税込円 税抜4263円
最安料金(3年間):税込円 税抜3590円
違約金:円(税抜19000円):1年間
契約期間:3年(自動更新)
申し込み方法:Web
支払い方法:クレジットカード
運営:GMOインターネット
全体的に、WiMAXの中では契約がシンプルでわかりやすいサービス。
「GMOとくとくBB」(解説)と同じGMOの運営だが、別サービスとして提供されている。
正直、両方のサービスの違いがよくわからない。「とくとくBB」のほうが3年間の料金が安いのだが……
カシモWiMAX
初回費用:円(税抜3000円)
月額料金:端末代金込み
2年契約:税込円(2年後)税抜4679円
3年契約:税込円(2年後)税抜4079円
(2年間)3年契約税込円 税抜3480円
違約金:円(税抜19000円):1年間
契約期間:2年/3年
支払い方法:クレジットカード
運営:MEモバイル(2016年)
MVNOのベンチャー企業が提供するサービス。
「月額1,380円~」とされているが、実際には1ヶ月目のみ。注意しよう。
Broad WiMAX(ブロードワイマックス)
初回費用:税込円 税抜21857円
(初期費用18857円+手数料3000円:税抜)
月額料金:端末代金込み
3年契約 口座振替:税込円(2年後)税抜4211円
3年契約 クレカ支払:税込円(2年後)税抜4079円
(2年間)3年契約税込円 税抜3411円
違約金:1年間円(税抜19000円)~
契約期間:3年
乗り換え契約解除料の負担サービス:あり
支払い方法:クレジットカード、口座振替
本人確認:あり
運営:リンクライフ
端末代金込みの割に安いようにも思えるが、実際には初期費用が高額。
それを0円にする方法もあるものの条件が厳しく、Web申し込み+クレジットカード支払い+オプション2つ加入(月額+税込円 税抜1457円)が必須。
よって、実質的には初期費用とオプションの分、かえって割高に感じる部分もある。
ただし、オプションは加入後にすぐ解約してもOK。
支払いは口座振替の場合、月額料金も高くなる。
見積もりページで税込金額が表示できるのは良心的。
UQ WiMAX
初回費用:円(税抜3000円)
LTE(ハイスピードプラスエリアモード):有料
月額料金:端末代金別
自動更新なし:税込円 税抜4050円
(+LTE別料金)
自動更新あり+2年契約:税込円 税抜3880円
(+LTE別料金)
違約金:税込円 税抜1000円
契約期間:制限なし/2年
申し込み方法:Web、実店舗
本人確認:あり
運営:UQコミュニケーションズ
UQモバイルでも有名なUQコミュニケーションズが提供する、日本におけるWiMAXの本家ともいえるサービス。
全体的にシンプルな料金体系。
キャリアとして規制が厳しいのか、他のサービスに比べてあまり特徴がない。
BIGLOBE WiMAX 2+
初回費用:円(税抜3000円)
LTE(ハイスピードプラスエリアモード):有料
月額料金:端末代金別
最終料金:1年契約:税込円 税抜3980円
(+LTE別料金)
違約金:円(税抜1000円)
契約期間:1年
申し込み方法:Web
支払い方法:クレジットカード、口座振替
運営:ビッグローブ
すべての面でシンプルなサービス内容。
その分、消費者にはわかりやすいが、端末代金・LTE使用料別などとやや割高な印象もある。
ほぼ本家UQ WiMAXと同じ内容だがこちらはさらにシンプルで、1年契約のサービスとしてはおそらく最安。
正直、LTE(ハイスピードプラスエリアモード)の利用が、他のサービスではほぼ無料でついてくるのに対し、有料オプションなのが痛い。
ただ、最終料金がその分、やや安くなっている。
JPWiMAX
キャッシュバック:11000円(Amazonギフト券)
初回費用:円(税抜3000円)
LTE(ハイスピードプラスエリアモード):有料 円(税抜1005円)
* 3年間は無料
月額料金:端末代金込み(買取)
最終料金(3年後):税込円 税抜4100円
割引料金(2~3年間):税込円 税抜3500円
違約金:円(税抜30000円)~円(税抜9500円)
契約期間:3年
申し込み方法:Web
支払い方法:クレジットカード
法人の申し込み:OK
運営:フォン・ジャパン
【通信速度】
ダウンロード最大1.2Gbps アップロード最大75Mbps(端末による)
共有Wi-Fiで有名な「フォン」の日本法人、フォン・ジャパンが運営するWiMAXサービス。
違約金が最初の1年間が円(税抜30000円)、2~3年間でも円(税抜25000円)とかなり高額なので注意しよう。
しかも、これには端末の代金は含まれない。
契約解除の時期が2年以内だった場合、返却する必要があり、それができない場合はさらに別の違約金が課されるので全体としてけっこうな額になってしまうのが気になるところだ。
家庭用サービス一覧
ここでは、家庭用の固定Wi-Fiルーターのサービスについて紹介。
持ち運びできるものではなく、そもそも登録時の住所でしか使えない契約内容になっている。
個人的な所感だが、どうも持ち運びできるモバイルWi-Fiと比べて料金面・サービス内容ともに魅力をあまり感じない。
それなら、どこでも使えるモバイルWi-Fiを選んだほうがいいだろう。
モバレコエアー(モバレコAir)
通信量:無制限
初回費用:円(税抜3000円)
月額料金:端末代金込み(3年間の分割払い)/レンタルプランも
最終料金(2年後):税込円 税抜4880円
2年間レンタル:税込円 税抜3834円
2年間端末購入:税込円 税抜3344円
契約期間:2年(自動更新)
申し込み方法:Web
支払い方法:クレジットカード、口座振替
本人確認:あり
運営:グッド・ラック
【通信速度】
ダウンロード最大962Mbps(一部エリアのみ)、基本481Mbps
下記「ソフトバンクair(softbank Air)」(解説)と同じサービスだが、価格体系が異なる。
ルーターの端末を購入するより、レンタルのほうが割高。だったら、どう考えても購入したほうがいいはず。
どうやら、端末を購入したユーザーのほうがその後長く同じサービスを使いつづける傾向があるため、このようになっているようだ。
ただ、契約期間は2年ごとだが、端末の分割払いは3年間続く(税込59400円の36回払い)。
2年間は月当たりの支払い分の税込1650円が「月月割」と称して月額料金に含まれるが、2年後からはどうなるのか、公式サイトの情報からはわからなかった。
また、3年以内に途中解約した場合の端末やその残り代金の扱いがどうなるのかも、記載を見つけられなかった。
なお、登録がなぜかWebだけでは完結しない。
あとで、スタッフから直接電話がかかってくる……
ネットモバイル
通信量:無制限
初回費用:円(税抜3000円)
キャッシュバック:15000円
月額料金:端末代金込み(3年間の分割払い)
最終料金(1年後):税込円 税抜4880円
1年間:税込円 税抜3800円
違約金:税込円 税抜9500円+端末の残り代金一括払い
申し込み方法:Web、電話
本人確認:あり
乗り換えキャッシュバック:あり(42000円~10万円)
運営:ネットモバイル
ソフトバンクの正規代理店「ネットモバイル」によるサービス。
新規ユーザーの場合、契約して課金が開始されると15000円のキャッシュバックがあるだけでなく、他社からの乗り換え費用負担のキャッシュバックも用意されている。
基本料の割引期間は1年だが、端末の分割払いは3年間続く(税込54000円の36回払い)。
なお、上記「モバレコAir」と比べて期間が短い分、料金は少しだけ安い。
ソフトバンクのスマートフォンサービスとセットで契約すれば、ずっと月額1000円割引される「おうち割」の特典がある。
ソフトバンクの代理店なので本家Softbank Airと内容は同じはずだが、どこまで同一でどこが違うのか、サイトの記述からは判然としない部分がある。
(15000円のキャッシュバックはネットモバイル独自)
なお、登録がなぜかWebだけでは完結しない。
あとで、スタッフから直接電話がかかってくる……
ソフトバンクair(softbank Air)
通信量:無制限
初回費用:円(税抜3000円)
月額料金:端末代金込み(3年間の分割払い)/レンタルプランも
最終料金レンタル:税込円 税抜5373円
(税抜5370円++ユニバーサルサービス料3円)
最終料金端末購入:税込円 税抜4883円
(税抜4880円+ユニバーサルサービス料3円)
契約期間:2年(自動更新)
申し込み方法:Web、電話、実店舗
乗り換えキャッシュバック:あり
運営:ソフトバンク
【通信速度】
ダウンロード最大962Mbps(一部エリアのみ)、基本481Mbps
「モバレコAir」のような割引がない分、シンプルなサービス。
ただ、そちらと同じくわかりづらい部分もある。
ルーターの端末を購入するより、レンタルのほうが割高。だったら、どう考えても購入したほうがいいはず。
どうやら、端末を購入したユーザーのほうがその後長く同じサービスを使いつづける傾向があるため、このようになっているようだ。
ただ、契約期間は2年ごとだが、端末の分割払いは3年間続く(税込59400円の36回払い)。
2年間は月当たりの支払い分の税込1650円が「月月割」と称して月額料金に含まれるが、2年後からはどうなるのか、公式サイトの情報からはわからなかった。
また、3年以内に途中解約した場合の端末やその残り代金の扱いがどうなるのかも、記載を見つけられなかった。
ソフトバンクのスマートフォンサービスとセットで契約すれば、ずっと月額1000円割引される「おうち割」の特典がある。
気になったのは、本家なのに全体的に情報がわかりづらいこと。
他のサービスでは表記されていることが書かれていなかったり、もしくは見づらかったりして確認できない部分があった。
番外編
以下は、他のサービスと根本的に異なる部分があるので、単純な料金の比較ができない。
ご注意のほどを。
TikiTikiインターネット
初回費用:円(税抜3000円)
LTE(ハイスピードプラスエリアモード):無料
月額料金:端末代金込み(期間限定)
最終料金(3年後)3年契約:税込円 税抜4380円
3年間:3年契約:税込円 税抜3696円
違約金:1年間円(税抜19000円)~
契約期間:3年
申し込み方法:Web
支払い方法:クレジットカード
運営:エヌディエス(1997年)
岡山県を拠点とするプロバイダのサービス。
auスマホとのセットのプランのみ提供中。
所感
前からわかっていたことではあるが、とにかく各サービスの料金体系・契約内容がわかりづらい。
独立系のオススメのサービスはシンプルで比較的わかりやすいが、WiMAX系は本当に把握するのが難しい。
この原因のひとつは、各社がなんとかして「うちのサービスは安い」という印象をユーザーに持たせようとしているためで、その象徴が最初の数か月のみ大幅に割引する手法。
あと、「通信量無制限」と銘打っていながら、実際にはけっこう明確な制限があるというのも疑問。
せっかくモバイルWi-Fiの分野が盛り上がってきたのだから、各社にはこの辺をなんとかしてもらいたいところだ。