Windowsタスクマネージャーとは:使い方・見方 コミットの確認・ソフトウェアの強制終了などを行える[まとめ]

起動中のソフトウェア・Windowsアプリの一覧やマシン(ハードウェア)のリソース情報などをまとめて表示する、Windows公式のユーティリティソフト。

OS起動時に自動でスタートするソフトウェアの制御や、起動中のソフトウェア、サービスの強制終了なども行える。

以下では、基本的な使い方・見方を紹介。

起動方法

・「タスクバーの右クリックメニューから」
  Windows 10画面下部のタスクバーの何もない部分を右クリック>タスクマネージャー

・「スタートメニューの右クリックメニューから」
  画面左下のWindowsアイコンを右クリック/Windowsキー+X>タスクマネージャー

・「通常のスタートメニューから」
  画面左下のWindowsアイコン/Ctrl+Esc>W>Windows システムツール>タスク マネージャー

・ショートカットキー「Ctrl+Shift+Esc」

・Windowsキー+R>ファイル名を指定して実行「Taskmgr.exe」

・ショートカットキー「Ctrl+Alt+Del」でサインイン画面を表示>タスクマネージャー

・「検索ボックスから」
  タスクバーの検索ボックスに「タスク マネージャー」と入力
  検索ボックスが非表示になっている場合:
    タスクバーの何もないところを右クリック>検索>検索ボックスを表示

・「コマンドを使う」
  画面左下のWindowsアイコンを右クリック/Windowsキー+X>Power Shell/コマンドプロンプト
  またはWindowsキー+R「ファイル名を指定して実行」>cmd
  >「Taskmgr.exe」または「taskmgr」と入力してEnter

けっこう重要なツールなのだが、初心者にとっては出し方がわかりづらく、そもそも起動アイコンがどこにあるのかすらはっきりとしないが、上記のとおり複数の起動方法がある。

機能

簡易表示と詳細表示

【画像】Windowsタスクマネージャーの簡易表示画面

ウィンドウ左下の「簡易表示/詳細」ボタンで切り替える。

簡易表示は現在起動中のソフトウェアが大まか/単純に表示されているだけなので、通常は詳細表示のほうを使う。

* 以下では詳細表示の各機能について紹介。

プロセス

【画像】Windowsタスクマネージャーのプロセス画面

現在起動中のソフトウェアとWindowsアプリが一覧表示されており、基本的にはここで各ソフトウェア・アプリの確認や終了、特に強制終了を行う。

メモリやCPU使用率などの大まかなハードウェア・リソースの状態を確認できるため、PCが重いときなどにはここを見れば。

項目(カラム)の部分を左クリックすれば並び替えをすることも可能。

「詳細」タブとは異なり、現在起動中のプロセス(実行ファイル)ごとの一覧が表示されているわけではなく、現在起動中のソフトウェアごとの簡易的な情報の一覧が表示され、ソフトウェア単位でそれが利用しているプロセスがまとめられている。

そのため通常、一覧からソフトウェアを終了させたいときはこちらから該当するものを選択して閉じさせたほうがいい。

【強制終了の方法】

フリーズなどして通常の終了処理が行えないときに、該当ソフトを選択して右下の「タスクの終了」ボタンを押すか右クリックメニュー(コンテキストメニュー)から同じく「タスクの終了」を選ぶ。

パフォーマンス:ハードウェア利用状況

一定時間内のリソースの状況が折れ線グラフで表示されている。

ハードウェアやネットワークの状態が、基本的にグラフで表示される。

ポイントとなる部分を以下で紹介。

メモリ

「使用中」

実際に使われている物理メモリの量とその残量

「コミット済み」

物理メモリ(実際のメモリ=RAM)と仮想メモリを足し合わせた、現在のシステム全体における総メモリ使用量のこと。

仮想メモリとは、物理メモリが足らなくなったときに一時的にメモリ上のデータを退避させておくための機能で、実際にはメモリではなくハードディスクなど速度の遅い通常のストレージの領域を利用するため、仮想メモリを使いはじめると基本的に低速になる。

メモリのデータが必要になると、仮想メモリと物理メモリ間で相互にいちいちデータを入れ替えなければならなくなるためだ。

これをスワップ処理というが、物理メモリのみを使っていたときに比べて確実に遅くなるので、現在使用中のメモリ量(コミット)が物理メモリの上限を超えないように気をつけながら使うか、素直にハードウェア的に物理メモリを増設させたほうが快適にマシンを扱うことができる。

仮想メモリの量にも限界があり、また基本的にメモリ使用量が増えるほどシステムは不安定になりやすいので注意したほうがいい。

GPU

cヘッダ-> h4

CPUやメモリだけでなくGPUの関連情報もここで確認可能。

3D処理時のGPU使用率やGPUメモリ使用量などがグラフで確認できる。

Video Encode/Video Decode

最近のGPUは、動画ファイルのエンコード/デコードを行う専用の機能も搭載されており、そのそれぞれの使用率をここで確認することができる。

エンコードは動画の作成時(圧縮時)、デコードはその再生時に利用されるが、大半のユーザーにとってはデコードが重要で、この使用率が高くて動画の再生がおかしいようならマシンのグラフィック性能が足りていないことになる。

ディスク

HDDやSSDといったストレージの使用率や転送量をグラフで確認できる。

マシンが低速になると一口に言っても、CPUの使用率だけでなくストレージの使用率が原因になることもあるので、ここは重要なポイント。

スタートアップ

Windows起動時に自動実行されるソフトウェアの管理をする。

設定を変更したい項目を右クリックして、そのコンテキストメニューから「有効化/無効化」を選択でき、「プロパティ」を選べば該当する実行ファイルの詳細がダイアログで表示される。

なお、ここで対象を「無効」に設定したとしても、Windowsの他の機能によって結局は強制的に起動されてしまうことがあるため、効果が出なかったときは個別に対応方法を調べてなんとかするしかない。

また起動時に自動実行されるソフトウェアやサービスはこの一覧にあるものがすべてではなく、タスクスケジューラーやレジストリに指定されていたりと、実際にはまちまち。

この点も対象ごとに対応する必要がある。

アプリの履歴

これまでに使用したソフトウェアやWindowsアプリの使用履歴を一覧表示する。

各ソフトウェアの累計仕様時間などを確認できる。

しかし、大半のソフトウェアはうまくデータがとれておらず、特定のWindowsアプリ以外はほとんど当てにならない。

また、表示になぜかやや時間がかかるので、あまり開きたくないタブだ。

詳細

「プロセス」タブとは異なり、ソフトウェア(アプリ)ごとにまとめられてはおらず、現在起動中のプロセス(実行ファイル)ごとの一覧が表示されている。

各プロセスのPID(Process ID)やメモリ使用量などのくわしい情報を確認することができ、プロセスタブと同じく項目(カラム)の部分を左クリックすれば並び替え、右クリックすれば表示する情報をユーザーが自分で選択することも可能。

各プロセスの上で右クリックすればプロパティの確認をしたり強制終了させたりするためのメニューが表示されるが、あくまでプロセス単位なのでたとえば強制終了させた場合、特定のソフトウェアが動かなくなるリスクもある。

サービス

Windowsに登録されたサービスのことで、基本的にバックグラウンドで動くソフトウェアのことをMicrosoftはそう呼んでいる。

OS標準のサービスが多いがサードパーティによって登録されるものもあり、それらが混在して表示されている一覧だ(ゆえに全体の数が多くわかりづらい)。

このタブで各サービスの「開始・停止・再起動」をUIによって簡単に指定することができ、コンテキストメニュー(右クリックメニュー)の「詳細」をクリックすれば「詳細」タブの該当プロセスを表示してくれる。

さらにその右クリックメニューにある「サービス管理ツールを開く」を選択すれば、各サービスを管理する専用ツールを開くことができる(サービスを初めから自動実行や無効に設定するにはこちらのツールを使うしかない)。

CPU使用率をタスクバーアイコンで表示

タスクマネージャーを起動すると、タスクバーアイコンとしてCPU使用率のゲージが表示されるようになる。

情報の保存方法

タスクマネージャーに表示される現在の情報を記録して保存するようなログ機能は現在のところ存在しない。

一方、各ソフトウェア・アプリ(プロセス)のメモリの状態をバイナリ形式で保存するダンプファイルは作成することができるので、「アプリ」または「詳細」タブの該当ソフトウェアを右クリックしてコンテキストメニューから「ダンプファイルを作成」を選ぶ。

補足:システムの終了・再起動処理

以前のタスクマネージャーではOS自体の終了や再起動を行うことが可能だったが、現在におけるWindows 10のそれではそういった機能は削除されている。