容量無制限の画像保存サービス[おすすめクラウドストレージ]Googleフォトの代わりになるサービス バックアップ機能など[Webサービス]

Google フォト(Google Photos)はその最大の売りだった「無料で容量無制限」のサービスが終了し、Googleドライブなど他のGoogle製サービスと共有される「15GB限定」となり、その制限を超えて保存したければ「Google One」という有料サービスに移行するしかなくなってしまった。

しかも、それすら容量無制限ではない。単に有料になっただというけでなくその使い勝手は大幅に減じることになった。

そこで以下では、たとえ有料でも基本的に容量無制限の画像(写真・動画)向けクラウドストレージを紹介する。

* そのほとんどが定額制ののサブスクリプション・サービスとなっている。

Amazon Prime(Amazon Photos)【おすすめ】

公式サイト:Amazon Prime(アフィリエイト)

ファイル形式:画像のみ
無料の容量:5GB
有料の容量:
 画像:無制限
 動画:5GB
動画の有料プラン:
 100GB:月額250円:フルHD(1080p)14時間分
 1TB :月額1300円:フルHD(1080p)140時間分
 
自動アップロード・同期:なし(iOSのみ一部対応)

料金:
 月間契約:月額600円
 年間契約:年額5900円(月額換算 約492円)

Amazonプライムはその名のとおりAmazonの定額制サービスで、クラウドストレージとしての画像保存機能は数ある要素のひとつでしかない。

通販でプライム会員向けの特典を得られるだけでなく、動画見放題のサブスクリプションサービスである「Prime Video」、音楽聴き放題サービス「Amazon Music Prime」、書籍読み放題サービス「Amazon Reading」、「Prime Gaming」(旧Twitch Prime)での定期的なゲームタイトルの無料配布などまである。

容量は無制限で昔のGoogleフォトのようなサイズ制限もないが、残念ながら動画は無制限ではなく5GBまでで、しかもAmazon Driveと共有。保存容量を増やしたい場合はGoogleドライブなどと同じく、月額の追加料金を支払う必要がある。

つまり、動画に関しては別扱いということになる。Amazonのサービスでは、画像のほうはいろいろなプランがあるものの、この動画に関しては料金がいくらであっても使い放題のものはないため、保存容量・ファイルサイズを気にしながらの利用になる(どの動画を残すか考える必要があるということ)。

料金が安く、いろいろなサービスまで一緒についてくるのでお得感はあるが、動画が別料金というのは正直痛い。

iOS(iPhone/iPad)向けのスマホアプリのみ、iCloudからの自動読み込みと定期的なバックアップ(アップロード)に対応している(同期には対応していない模様)。

よって全般的に、旧Googleフォトと同じというわけにはいかないので、ユーザーによってどこを重視するかがポイントになるだろう。

なお、GoogleフォトとGoogleドライブは同じクラウドストレージを使うので事実上、同一といえる(そもそもファイルの種類は関係ない)が、Amazon PhotosとAmazon Driveはそれぞれ別々のサービスという扱いになる。

公式サイト:Amazon Prime(アフィリエイト)

30days Album PRO

公式サイト:30days Album PRO
ファイル形式:画像・動画
無料の容量:2GB
アップロード制限:5GB/月
動画:1ファイルあたり300MBまで+動画の長さ10分まで
自動アップロード・同期:なし
契約終了後のデータ:削除(3ヶ月のみ保持)

料金:
 月間契約:月額(税込み?)550円
 年間契約:年額(税込み?)3960円(40%オフ)
 2年契約 :2年 (税込み?)7920円(40%オフ *年間契約からの割引なし)

レンタルサーバーで昔から有名なGMOペパボが提供する、画像だけでなく動画も容量無制限で保存できるサービス。

といっても、1か月あたりのアップロード容量は5GBまでと制限があり、容量無制限なのは“総容量”のほうのみ。

Amazon Primeと違って動画もストレージ容量に制限がないのはうれしいポイントだが、「1ファイルあたり300MBまで」+「動画の長さ10分まで」というけっこう厳しい制限があるのは非常に残念。実質的に、日常的なちょっとした動画しか保存できないと考えたほうがいいだろう。

料金は基本的に月額制だが、年間契約以上の長期契約ならば40%もお得なので、長く使いつづけるつもりならどう考えてもこちらがおすすめ。

無料のプランもあり、大半の機能がそのまま使えて容量は2GBまで利用可能であるため、PRO版を契約する前に試しに使ってみるのが吉だ。

参考:容量無制限ではないサービス

以下では、容量無制限ではないものの、大容量で実質、無制限に近い形で使えるおすすめサービスについて紹介。

Adobe Photoshop Lightroom

公式サイト:Lightroomメンバーシップ

保存可能容量:1TB(約1000GB)
ファイル形式:画像のみ
無料サービス:なし
契約終了後のデータ:そのまま維持

料金:
 Lightroomプラン(1TB):月額 税込み1180円
 フォトプラン(1TBB):月額 税込み2380円
 Creative Cloudコンプリートプラン(100GB):月額 税込み7780円

その名のとおり、有名なAdobe Photoshopのライト版『Lightroom』のクラウドサービス。

ややわかりづらいが、アドビの各アプリをクラウドで提供する『Adobe Creative Cloud』内の1サービスのこと。Lightroomはそのうちの、単体プランのひとつということになる。

単に画像を保存するだけでなく、各環境に応じたアプリを使うことで写真などの編集も可能(というより、本来それがメインのサービス)。

クラウドストレージだけでなく画像編集用アプリもクロスプラットフォームなのが大きな強み。

『フォトプラン』を選択すれば、プロも使う本家『Photoshop』を利用することもできる。

AI(機械学習)による写真の識別・検索機能も充実しており、現状、1TB以上保存できるサービスはいくつか存在するが、画像編集機能の強さを考えるとこの「Adobe Photoshop Lightroom」がおすすめ。

残念ながら、動画の保存はできない模様。

* いろいろな種類のサービスが提供されているにもかかわらず、公式サイトではその内容がわかりづらく、ヘルプのページも物足りない。残念。

公式サイト:Lightroomメンバーシップ

注意点

サービスがいつまでも続くわけではない

Googleフォトの容量無制限サービスが終了したように、どんなサービスであっても永遠に続くとはかぎらない。

どれだけでも保存できるというのはサーバーの負担が大きく、サービスとしてかなり無理があるのは明らかだ。

それでも大手があえてそれをやるのは、サービス開始時の宣伝のためなのではないかと思われ、いつか容量無制限をやめる前提でわざとそうしている感もある。

これまでにもGoogleフォトだけでなく、Microsoftのサービスでも同様のことが行われている。

そもそも、万が一サービスが終了したときにクラウド上にあるデータ(ファイル)がどうなるかは不透明で、運営会社そのものが倒産して消滅した場合、ユーザーのファイルがどうなるかも判然としない(消えてなくなる可能性もある)。

それだけに、いざというときのために大手のサービスを選ぶほうが無難だろう。

大手が突然消えたり、そのサーバーにつなげなくなったりする確率は低く、Googleフォトでも容量無制限のサービスは終了したが、これまでに保存した分は容量制限にカウントされず、もちろんファイルは今後も残りつづける。

ファイルがなくなるリスクだけでなく情報漏えいのリスクもあるため、クラウドサービスは実績がある企業を選んだほうがいいはずだ。

ユーザーごとの不公平さ

また、別の面でも問題がある。実は、こうした容量無制限のサービスはヘビーユーザーほど恩恵が大きく、ライトユーザーほど割を食う形になる。スマートフォンやPCなどの通信サービスと同じだ。

言い方を換えれば、結局はライトユーザーがヘビーユーザーの使うコスト分を負担させられているともいえ、不公平感はぬぐえない。

定額制のサブスクばかり

「容量無制限」という性質上、ほぼすべてのサービスがいわゆる月額定額制のサブスクとなっている。

これは仕方のないことではあるが、上記のようにそもそもあまり大量の画像を保存するつもりがない人、そして保存するだけでたいしてあとでその画像を使うことがあまりない人にとってはどうしても割高感がある。

サービスの内容が画像の保存だけでは満足できないという人は、他の点でもメリットの多いAmazon Primeのような統合サービスがおすすめだ。

まとめ

結局、容量無制限はすべてのユーザーにとっていいものになるとは限らず、リスクやデメリットは常に存在する。

動画はともかく画像だけで数十GBも使う人はまれだろうから、ほとんどの場合、既存の無料クラウドストレージを使えば十分かもしれない。基本無料のサービスだけでいくつも存在するため、うまく併用すれば50GB以上を無料のまま使いつづけることもできる。

バックアップだけが目的ならば、なおのこと合っているだろう(定期的に同期をとる必要もない。とりあえずクラウドへ保存しておけばいいだけだから)。無理に旧Googleフォトと同じタイプのものを選ぶ必要はない。

そもそもGoogleフォト(Googleドライブ)だけで15GB使えて、これまでのGoogleフォト利用分はカウントされないのだから、使用量が上限に近づいているのでないかぎり、無理に今すぐ乗り換えなどを検討する必要はないだろう。当分の間は、Googleフォトだけで十分なはずだ。

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Posted by takasho