[Ouka Review] 『スターギャラクシー』(Star Galaxy)のレビューを追加:ソーシャルゲーム、ブラウザゲーム

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大手ゲームメーカー「スクウェアエニックス」のPC向け新作ソーシャルゲーム。


比較的オーソドックスなSF戦略シミュレーションゲーム。自身の領地である惑星を発展させ、戦艦などの兵器を開発して戦っていく。

独特なのは、その領地経営の部分と戦争部分を分離していること。最近、ゲームの期間を限定して戦い、終了後は状態をリセットする「シーズン制」(ステージ制)のような戦略SLGが増えているが、それだとせっかくレベルを上げた領内の施設までゼロになってしまって、やる気が失せることもある。

この『スターギャラクシー』では、戦争部分のみシーズン制を導入し、他はそのままなので、従来型とシーズン制のいいとこ取りをしているようなイメージだ。

大手が手がけているだけあって、全体的に洗練されている印象。チュートリアルもわかりやすく、まずつまずくことはないだろう。

問題があるとすれば、この手のゲームでよくあることだが、資源が足らなくなったりして戦闘が行えない状況になると、施設の建築以外にこれといってやることがなくなってしまうことか。この辺は、シンプルゆえの限界なのかもしれない。

戦闘でも気になる点がある。「戦争」は定期的に実施されるものの参加条件があるので、ゲームを始めたばかりの初心者は条件が合わず、参加できないことがある。こうなると、なおさら序盤はやれることが限られてしまう。

戦争のシステムの面でも、いきなり広いフィールドに放り出されるので、まず何をやればいいのかわかりづらく、また参加時に四つの勢力に振り分けられるのだが、それが任意ではなく自動で行われる、つまり自分ではどの勢力に所属するか選べないことに違和感があった。

グラフィックに関しては、Flashを駆使しているだけあってクオリティは非常に高く、レスポンスも悪くない。ただ、エフェクトを凝りすぎている面もあって、マシンの性能が低いとやや動作が重く感じられる部分もある。

ソーシャルゲームではあまり重視されることのないサウンドは、BGM、キャラボイスともに申し訳程度。けっして不快というわけではないのだが、ミッションを達成したときなどにいきなり「副官」がしゃべることがあるので驚かされた。

『スターギャラクシー』は、よくまとまった良作だ。と言いたいところなのだが、逆にこれといって大きな特長がなく、やや物足りなく感じるプレイヤーもいるだろう。よくも悪くもオーソドックス――その印象が強い。