スマホ対応 誰でも簡単プログラミング講座 第2回 数値の計算と比較[初心者向けJavaScript解説 初級編]

【動画】今回の内容をまとめたもの

前回は、データを入れる箱である変数に「1」などの単純な数値を設定しました。
そこで今回は、算数の計算結果を入れられるようにその方法について学びます。

【画像】変数はデータを入れる箱

数値の計算

プログラミングでは数値の計算、足し算・引き算・掛け算・割り算などを簡単に行うことができます。

では、さっそくそれぞれを見てみましょう。

【画像】4種類の計算方法
足し算

1 + 2

引き算

1 - 2

簡単に入力できるように、マイナスの記号のかわりにハイフンを利用します。

かけ算

1 * 2

こちらも「×」の記号の代用としてアスタリスクを使います。

割り算

1 / 2

「÷」の記号のかわりにスラッシュを用います。

ほとんど算数の書き方と変わらないことがわかると思います。

唯一注意してほしいのは、前回指摘したとおり、すべてかならず半角で書くということだけです。

ただ、実は割り算の計算では、整数で計算した場合の余りを直接求めることができません。

そこで、次の記号を使います。

2 % 3

2は3で割り切れないので、余りの2が計算できます。

では、一連のことを実際に書いてみましょう。

var addition = 1 + 2;
var subtraction = 1 - 2;
var multiplication = 1 * 2;
var division = 1 / 2;
var remainder = 1 % 2;
console.log(addition);

そして、前回やったconsole.log()に、中身を確かめたい変数の名前を指定して実行してみましょう。

【画像】paiza.ioでの実行例

通常の算数などと同じように計算には優先順位があり、掛け算と割り算が優先されますが、これも算数と同様で特定の部分をカッコでくくることで、先に計算させることができます。

var result = 3 * (1 + 2);
console.log(result);

もちろん、変数を使った次のような計算も可能です。

var count = 1;
var result = (count + 2) * 3 % 4;
console.log(result);

出力:1

これで皆さんは、簡単な数値計算ができるようになりました。

変数と組み合わせれば、よりさまざまなことが可能になるでしょう。

真と偽:比較

プログラミングでは数値と同じくらい重要な要素として「真偽値」があります。

真か偽か、つまり正しいか間違っているかの二つ、そのどちらかのみを示す専用の値=データであり、数値と同じように扱います。

var trueVar = true;
var falseVar = false;
console.log(trueVar);

出力:true

trueが真、falseが偽です。

非常に単純ですが、これが必要になるのは次に説明する比較の場合です。

比較

プログラミングでは値同士を比較することが可能です。

たとえば、数値が大きいか、小さいか、等しいかということです。

その比較が正しければtrue、間違っていればfalseの結果となります。

~より大きい
2 > 1
結果:true

~以上(≧)
2 >= 1
結果:true

等しい(=)
2 == 2
結果:true

~以下(≦)
2 <= 1
結果:false

~より小さい
2 < 1
結果:false

それぞれ、算数や数学で使う記号とやや異なる特殊な書き方ですが、これもコンピュータで入力しやすくするためのものです。

もちろん、ここでも変数を利用することができます。

var result = 3;
result > 1;

この比較自体、ひとつの式(計算式)ですので、その結果を変数に入れることも可能です。

var result = 2 > 1;
console.log(result);

出力:true

複数の条件を設定

ここまでは単一の比較を見てきましたが、条件を組み合わせて設定することもできます。

【画像】複数の条件同士を比較する
~かつ…(AND演算)

「AかつB」――すなわち「AもBも」という意味なので、AND演算と呼ぶこともあります。

プログラミングでは、単純に二つの条件が真偽値「true」である場合にのみ成立し、その結果はtrueとなり、他はすべて当てはまらずその結果はfalseとなります。

実際にプログラムを書く場合は「かつ」や「AND」といった言葉のかわりに、JavaScriptでは「&」(アンパサンド)の記号を二つつなげたもの「&&」を使います。

true && true

これもひとつの式(計算式)ですので、その結果が返されます。

var resultTrue = true && true;
var resultFalse = false && false;
console.log(resultTrue);
console.log(resultFalse);

出力:
true
false

~または…(OR演算)

こちらは「AまたはB」なので、OR演算ということもあります。

単純に二つの条件のどちらかが真偽値「true」であれば成立し、両方とも「false」の場合のみ成立しません。

この場合「または」や「OR」といった言葉のかわりに、JavaScriptでは「|」(縦線)の記号を二つつなげたもの「||」を使います。

true || false
var resultTrue = true || false;
var resultFalse = false || false;
console.log(resultTrue);
console.log(resultFalse);

まとめ

今回は、数値の計算と真偽値と比較について学びました。

非常に単純な内容ではありましたが、これにより次回以降で行う「処理の切り替え」が可能になります。

いよいよ、状況に応じてプログラムの実行内容を切り替えていくという、プログラミングならではの処理の仕方を見ていきます。