[牙] Chapter 4 episode: Dangerous Classroom 1――オリジナル小説(ライトノベル)の連載:最新話
最新話を『小説を読もう!』に投稿
(冒頭部分)
休み時間の教室はひたすらにやかましく、あちらこちらで無意味ともいえる会話がひっきりなしに交わされていた。
「レンレーン……麻生と遊ぼう……」
「ひとりで遊べ」
「あ、そう」
「…………」
今日はもう帰ろうとサボる言い訳を考えていた蓮に、いつものように光がねちっこくまとわりついていた。
「絡みつく刃……影が……陰る……」
「何を言ってる」
と返したところで、はっとした。
――また〝予言〟か?
こいつの言葉は九九%意味がないが、ときおり謎めいたことを口にする。しかも、それが後に起こることと奇妙に符合するものだから、無視したいのに無視できない。
「光、お前――」
本当は何を、と言いかけた蓮は途中で声を詰まらせた。
「きゃっ」
背中から軽い衝撃とかわいらしい声。
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