Windows 10でGoogle Updateを確実に停止/無効化する方法:Chromeの自動更新を止める グループポリシーを適用
グループポリシーを変更する。
注意点:Active Directoryが必要?
Google Update用のグループポリシー・テンプレートにある説明文を読むと、Active Directoryが導入された環境でのみ動作すると書かれている。
WindowsのActive Directoryは、Windows 10 Proエディションやサーバー向けのWindows Server 2019などにしか搭載されておらず、一般向けのWindows 10 Homeエディションにはない機能。
筆者のHome環境では一応効いている気もするが、本当にポリシーを変更した効果なのか、それとも他の設定をいじったせいなのかは判然としない。
Google Updateの停止方法
ローカルグループポリシーエディターを起動
ショートカットキー「Windowsキー+R」で「ファイルを指定して実行」を起動
>「gpedit.msc」と入力
Windows 10 Proのバージョンにしか存在しないためHome版では、第三者の有志がつくってくれているオープンソースで無料の「Policy Plus」というソフトウェアを使う。
Githubの該当ページの下部にある「Download a Release build」のリンクからダウンロードして実行するだけ(インストールは不要)。
基本的な使い方は同じなので特に困らないはず。
おそらく一般ユーザーはWindows 10 Homeエディションを使っている場合が多いと思われるので、以下ではこのPolicy Plusで説明していく。
なお、Windows標準のローカルグループポリシー・テンプレートの導入方法やくわしい使い方は以下を参照。
「Google アップデータ ポリシー テンプレート」の適用
Googleの公式サイトから「XML ベースの管理用テンプレート(ADMX)」のzipファイル(googleupdateadmx.zip)をダウンロードして展開する。
その中身のファイル「google.admx」と「GoogleUpdate.admx」をローカルグループポリシーエディターで以下の手順によって読み込む。
ツールバーのメニュー「File」
>「Open ADMX File」または「Open ADMX Folder」を選択
>該当ファイル、またはそれらが入っているフォルダを選択
展開後のサブフォルダ「en-US」以下のファイルは、特に読み込まなくても問題なく動作するので以下の作業は必須というわけではない。
ツールバーのメニュー「File」
>「Set ADML Language」を選択
>該当ファイルを選択
警告が出たり、テキストがうまく表示されなっかたりするときだけ上記の方法で読み込んでみよう。
* なお、公式ヘルプのページでは「コピーしてポリシー定義フォルダに配置します(C:\Windows\PolicyDefinitions など)」とあるが、これをやろうとするとシステムにおける管理者権限の問題などがあってややこしくなるので、上記のとおりローカルグループポリシーエディターから直接読み込んだほうがわかりやすく、しかも早くて確実なのでおすすめ。
ポリシーの変更
左ペインのツリーから以下の位置を探して設定を変更。
User or Computer(コンピュータの構成)
>Google
>Google Update
>Preferences
>「Auto-update check period override」をオンにする
>オプションを「0」にする
>OSを再起動
注意点:Google Updateを止めてもChromeの自動更新は止まらない
上記の対応はあくまで「Google Updateそのものの自動実行を停止させる」方法であって、Google Chromeなど各種Google製ソフトウェアからはGoogle Updateを実行できてしまう。
しかもGoogleはなぜか、Chrome本体とその内部で使用しているコンポーネント(プログラムの部品)のアップデートを別々の扱いにしている。
そのため、個別にポリシーテンプレートを読み込み、設定を変更する必要がある。
Google Chrome本体の自動更新を止める
ダウンロードと導入
こちらは、上記のGoogle Updateと同じテンプレートにポリシーがあるので、導入方法は同じだ。
ポリシーの変更
左ペインのツリーから以下の位置を探して設定を変更。
User or Computer(コンピュータの構成)
>Google
>Google Update
>Applications
>Google Chrome
>「Update policy override」 をオンにする
>「オプション」の「[Updates disabled」、または「Manual Updates Only」を選択
手動更新の方法
「Manual Updates Only」に設定した場合、以下の方法で手動での更新が可能。
画面右上「︙」(三点リーダー)
>ヘルプ
>Google Chrome について
この画面でアップデートの確認と実行ができる。
なお、すでにアップデートの確認が済み、更新が保留中になっている場合は「︙」のところに「更新」と表示が出るので、メニューの「Google Chrome を更新」をクリックする。
Google Chromeコンポーネントの自動更新を止める
ダウンロードと導入
ポリシーファイルはGoogle Update向けのものとは別なので、「ポリシー テンプレート」(policy_templates.zip)をダウンロードして.zipファイルを展開する。
次に、.admx形式のファイルを以下の手順で読み込む。
ツールバーのメニュー「File」
>「Open ADMX File」または「Open ADMX Folder」を選択
>該当ファイル、またはそれらが入っているフォルダを選択
* ファイル・フォルダ数が非常に多いので、「Open ADMX Folder」でフォルダを指定したほうがいい
ポリシーの変更
User or Computer(コンピュータの構成)
>Google
>Google Chrome
>「Enables component updates in Google Chrome」をDisable(無効)にする
>OSを再起動
解説
Google Updateとは
ブラウザの「Google Chrome」やGoogleドライブ向けの「バックアップと同期」といった主要なGoogle製ソフトウェアの自動更新を行うためのユーティリティソフトのこと。
もちろんWindows Updateなどとは別に動いているが、同じように作業の途中で勝手にアップデート作業が始まったりするので邪魔になることも多い。
また、筆者の環境ではなぜか以前より複数のGoogleUpdate.exeのプロセスが勝手に立ち上がり、そもそも自動更新がうまくいかずにメモリも無駄に大量消費してしまうといった不具合が相次いでいる。
ほとんどの場合、手動で更新すればいいだけの話なのでGoogle Updateを無効化しておいたほうが無難。
Google Updateの登録サービス
Windows 10に登録されるGoogle Update関連のサービスとしては「gupdate」と「gupdatem」があるが、単純にこの二つを停止・無効化してもChromeなどGoogle製ソフトウェアの更新時にリセットされてしまうことがあり、そのたびに設定を変更しなければならず正直手間だ。
これは他の方法を採る場合も同様で、仮に実行ファイルであるGoogleUpdate.exeを削除しても結局はGoogle製ソフトウェアの更新時などに自動で再インストールされてしまうため、Google Updateを許可しないように設定するには、そういったことに左右されない上記のローカルグループポリシーを使ったやり方が最も確実になる。
ちなみに同様の方法で、Chromeのバージョンを昔のものに戻す(ロールバックさせる)ことなども可能だ。